ブラインドの歴史
ベネシャンブラインド、またはベネチアンブラインドとして知られる窓用の調光装飾は、その歴史が古く、多くの文化に影響を与えてきました。
ベネシャンブラインドの起源は諸説ありますが、古代エジプトや中国にまで遡ります。古代エジプトでは、細い竹や他の自然素材を使って、日差しや視線を遮るための装置が作られていました。
これは後のベネシャンブラインドの原型となりました。
その後、ヨーロッパでは中世からルネサンス期にかけて、ベネチアでガラス製の窓が普及しました。これに伴い、窓を覆うための装置が必要とされるようになりました。16世紀頃には、ベネチアで木製のブラインドが使われ始め、これが後に「ベネシャンブラインド」として知られるようになりました。
17世紀になると、ヨーロッパ各地でベネシャンブラインドが一般的に使われるようになりました。これらのブラインドは、木製や金属製の棒を使って開閉し、光や視線を調節できるようになっていました。
18世紀には、アメリカでもベネシャンブラインドが広く普及しました。特に南部の植民地では、暑さや日差しを遮るために広く使用されました。
19世紀に入ると、ベネシャンブラインドは工業化され、大量生産されるようになり、一般家庭でも手頃な価格で利用することができるようになりました。
20世紀に入ると、新しい素材や技術の進歩により、ベネシャンブラインドのデザインや機能性が向上し、木製だけでなくプラスチックやアルミニウムなどの素材も使用されるようになり、さまざまなスタイルやカラーが登場しました。日本では戦後の工業化時代にアルミブラインドが導入され、広く普及しましたが、近年は木製ブラインドが色々な場所で広く使用されるようになりました。
特にベネシャン型の木製ブラインド(ウッドブラインド)は住宅のみならず、商業施設、ホテルやオフィスビルのインテリアやファサード(建物を外部から見たときの外観)を意識した窓装飾として、広く利用されています。
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